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2004年02月23日

CodeCon2004

codecon1

CodeConというのは毎年サンフランシスコで行われる,ギークのギークによるギークのための「ハッカーカンファレンス」だ.

今年も選ばれし15チームがワーキング中の新しいプロトコルやアプリケーションなどを持ち寄って三日間に渡って発表した.革新的なものに会えたらいいなという期待は残念ながら裏切られてしまったが,ハッカーがわらわらと集まっている雰囲気は久しぶりで,なかなか元気が出た.

PGPなどの若干の企業からの出展を除けば,基本的には個人やサークルなどの趣味の成果を見せるという内容であるため,発想が突き抜けていく感覚がいい.「どうやって儲けるの?」なんていうフレームワークが必要無い世界では「面白いから作っちゃう」「自分が欲しいから自分で作る」というモチベーションで全てが支えられてしまうからだ.

例えばトリを飾ったAudacityはその筋には有名なオープンソースのオーディオエディターであり,使いやすいUI,素晴らしいビジュアリゼーション,mp3などを再圧縮せずにそのまま編集/ミキシングができることで有名だが,話を聞くとリードデベロッパーのDominic Mazzoniはカーネギーメロンの大学院で音響学の研究を行ったジャズピアニストなんだそうな.

学生時代に「音声をどうやって視覚化するか」というテーマをかなり突っ込んで研究したからAudacityのvisualizationの完成度は高いよ,なんてさらりと言ってのける側から「Audacityの開発の動機はネット越しの仲間たちとジャムセッションをやってデモCDを作ってレコード会社に送りたかったからなんだ」と本音がぽろり.アプリケーションのデモも,つぎはぎのトラックをあわせてナレーションを入れて,簡単にデモCDを作ってしまう,という実に分かりやすいものだった.

「商品化は考えていないの?」という会場からの質問には「もちろん,したいと思っているよ」と彼は答えていたが,私には全然その気が無いように感じた.だって彼にとってハッカーとしての自分は単なる手段なんだもの.アーティストとしての自分がアイデンティティである人に,商品を作ってビジネスをやる動機なんてあるわけない.オープンソースってのはこういう人たちが支えているんだなとつくづく納得.

beach

それにしても普段は(というか夜は)イケ面系がオシャレしてくるSFのクラブなのに,ギークたちが集まると,やっぱりこうなってしまう.無線LANの基地局も設置され,みな一斉にノートパソコンをあけてカチャカチャやりだす姿はやはり異様だ(ヒョウ柄iBookの私は全然人のこと言えないが).面白いのはみんなMacユーザかLinuxユーザだったこと.なんかあの雰囲気ではWindowsなんて使っていると白い目で見られそうな感じで,ブラウザもみーんなFirefoxなんだよね.「ふーん,Safari使っているんだ.使い心地どう?」なんて聞かれるとは,やっぱ濃いー世界だよなあ.

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コメント

き、きめた!
オイラすべて捨ててPowerBookだけ持ってSF行くダ!
…って気にさせちゃいますねぇ。

はぁ。

日本でも同じようなハッカーカンファレンス,やったら面白いだろうなあ,とひたすら思っていたのだけど,似たようなものはないのかな.興味を持ちそうな人は結構いそうだし,CodeCon Japanというのを始めたらみんな乗って来てくれるかなあ.

関係ないですけれど、コメントを入れる時にCodeを入れるって面白いですねぇ。

ところでGeekですけど直訳して"変わり者"?というより"おたく"(死語ですが)による云々って感じですか?

夫に聞いてみましたが日本ではハッカーカンファレンスやRSAカンファレンスのようなものはないそうですね。ハッカー甲子園みたいな高校生のクラッキング技術を競う大会も企画で流れたとのことです。

私はこうしたカンファレンスがあるとしたらどこがスポンサーになるのかに興味があって考えてみたのですが、多分日本でできるとしたら切り口を変えて国と通信業界、セキュリティ業界の協賛になるような気がします。ニーズは高いのに公然とハッキングを認めることに対する抵抗があるのではないでしょうか?この手の業界について知らないので想像の範囲ですが。

コメントを入力するときにコードを要求するようにしたのはスパムコメントを防ぐためです.お手を煩わせてスミマセン.あまりに面倒だったら外しますが,どうですか?

ついでに,興味のあるエントリにコメントを入れる際,それ以降のコメントをメールで受け取ることができるプラグインを入れてみました. http://www.cxliv.org/jayseae/movable_type/notifier/

ところで,Geekというのはヲタクやマニアに近い言葉だと思って使っていますが,ハッカーというのは技術力が極めて高いソフトウェアエンジニアという意味で,システムに不正侵入するようなクラッキングを行うクラッカーとは明確に区別して使っています.

CodeConはすごくマニアックで技術力が高いエンジニアのためのカンファレンスであり,決してクラッカーのためのものではありません.事実,1/3はセキュリティ関係の発表でしたし,クラッキング系の技術は(ほとんど)ありませんでした.

まあクラッカーであるためにはハッカーでないといけないのですが,ハッカーだからといってクラッカーであるわけではないので,ハッカーがクラッカーと混同されるのはとても嫌がるわけです.

ところで,CodeConはLen Sassaman http://www.abditum.com/~rabbi/ という「セキュリティコンサルタント」が数年前に職なしだったときに仲間たちと「クールだからやってみよう」と始めた活動で,別になんか後ろ盾がある話ではありませんでした.ところが一旦,その筋の凄腕ハッカーたちに注目され,ギークたちが集まるようになると,企業の目にも留まるようになり,今年はGoogleがスポンサーとなるほどの活動になりました.

Googleはスポンサーからの言葉としてこんなことを会場のみんなに伝えていました.「Googleではいま人をどんどん採用しているので,腕に覚えがある人はぜひ応募してください.毎日3,000通もレジュメが送られてくるので全部見られていないけれど,今日このCodeConに来ている人たちのレジュメは絶対に見るから私のメールアドレスまで直接送ってね」.拍手喝采.

ちゃんとこういうところに人を捜しに来るってところがGoogleのすごいところだなって感じますよね.日本でも凄腕ハッカーを発掘したいっていう企業はこういう活動を興す/支援するのが一つの方法かもしれません.

コード入力は面倒じゃないですよ。こういう方法を取っているBlogを他で見たことなかったので、おもしろいなぁと思って。Blog以外でアルファベットなどを入力させるサイトはありましたね。確か文字が斜めに歪んでいて、読み間違えないように気をつけて入力した覚えがあります。

川野さんの前回のコメントレスに感化されて(すぐに影響されるもんで・・・)、夫や会社のIT部署の同僚とかにハッカーとクラッカーについて聞いてみました。夫(通信会社勤務)は川野さんと同じことを言っていました。つまり、ハッカーは決してnegativeな意味を持つ言葉ではないということです。ところが、会社のIT部署の同僚(元大手外資パソコンメーカー、現在は外資金融のIT)は全く違う意見でした。おもしろいたとえをしてくれて、「音楽をやっている人がいて、もしその人たちが"ハードロック"をやっている、と言えばその音楽は"ハードロック"になります。別の人たちが"ヘビメタ"をやっている、と言えばその音楽は"ヘビメタ"になります。ハッカーとクラッカーはその程度の違いです。」と言われ、ハッカーnegative説の持ち主でした(笑)。

私は何か自分の知らないことを教えてもらったりすると、色々な人に意見を聞いてみます。それは、元の教えてもらった人を疑っているわけではなく、そういう見方が一般的なのかどうかを自分なりに確認してみたいからです。

今回の件でも私から見ると通信もパソコンもほぼ同じ業界だと思っていたのですが、人によって大きく見方が違うんだなぁと改めて考えさせられました。

ハッカーとクラッカーの違いがあまり無い(外部の認識に依存する)ことがハッカーnegative説となる理由はなんですか?

ハッキングとクラッキングが異なる行為である事と,他人が見て,ある人がどちらの行為を行っていると見なすかは無関係ですよね..

確かに日本だと CodeCon みたいのは無いですねぇ。
JAVA に限って言えば、数年前から JavaNight ってのを始めて主催者側として関わっているのですが、最近は規模も大きくなって SUN のカンファレンスの中で行われるようになってます。まぁ、知名度が上がっていいとは思うのですが、初期の頃にあった CodeCon のような Geek の祭典、とはちょっと離れちゃいましたね、、、
以前 Jnutella の梅田さん、サムさんの P2P CodeCamp に参加しましたが、あのような実際にコードを書いている人たちが集まってのミーティングはやっぱり面白かったですよ。CodeCon のような大会はもっと日本でも行われていいと常々思ってます。
CodeCon Japan、やりたいですねぇ~

p.s.
Audacity の日本語化をやったのですが、最近、色んなところで Audacity の名前が出て来て嬉しいです :)

>ハッカーとクラッカーの違いがあまり無い(外部の認識に依存する)ことがハッカーnegative説となる理由はなんですか?

上手く説明できなくてごめんなさい。これは私の個人的な感想ですが、川野さんのように明確に両者の違いを認識されている方と違い、日本では"ハッカー規正法"などがマスコミで報道されると、実は規制(罰則を適用する)対象の行為がクラッキングであるにも関わらず"ハッカー"や"ハッキング"という言葉が同義であるように乱用されているため、私達のような違いのわからない一般人にとって、ハッカー=悪い、という印象を植え付けられてしまいます。

そして違いがあまりない=悪い印象、と安直に結びつくことは残念ながら事実だと思います。

>ハッキングとクラッキングが異なる行為である事と,他人が見て,ある人がどちらの行為を行っていると見なすかは無関係ですよね..

同僚(男性)の例えを私なりに解釈すると、彼にとってはハッキングとクラッキングは違いはない行為であると考えていると思いました、だから、川野さん/夫 vs.同僚とでは話の土台が根本的に異なると、私は理解しています。

川野さんの記事に興味をもったのは、私がハッカー=悪い人と誤解していたからです。クラッカーと言われる人がいることも知りませんでした。余りにも次元が異なる話で理解できないかもしれませんが、そういう"無知"な人の方がまだまだ世間には多いのが事実です。

Tomoyukiさん,

JavaNight, なかなか面白そうですね.ぜひ盛り上げてください!P2P CodeCampの趣旨は,モノ作りをしている人たちがお互いに協力できるオフラインでの「場」が特に日本では少ないよね,という問題意識に応える事だったと記憶しています.オンラインコミュニティももちろん大切だけど,やはりオフラインでの繋がりがあると新しいものが生まれやすいのではないかな,と私は思っています.「CodeCon Japan」だと単に焼き直しになっちゃうけれど,日本ならではの切り口を見いだせれば,面白いアクティビティにできるかもしれませんね.

のりこさん,

いろいろな人が言葉をいろいろな意味で使う事,ありますよね.「ハッカー」と言ったときに聞く人によって悪い印象を持つこともある,ということは私も認識しています.私がちょっと分からなかったのはご同僚の方がハッカーとクラッカーの違いを認識された上で「結局どっちも同じようなことをしている連中」と結論づけられている理由です.両者を混同されているわけでは無さそうだったので…

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